子供のときに誰もが感じたことのある不条理の追体験
簡易なあらすじ(内容バレなし)
1951年公開のアニメ作品。81分間。ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ制作。
アリスは空想で頭がいっぱいの女の子。
ある日、いつものように空想にふけっていると、目の前を時計を持った白うさぎが駆け抜ける。
好奇心に駆られたアリスは白うさぎを追いかけるが、
いつの間にか常識が全く通用しない不思議の国に迷いこんでしまう…
こんな人に見てほしい!
- ポップでありながら少し不気味な世界観を味わいたい人
- 不条理、シュールな演出を楽しめる人
- 理屈より感覚で物事をとらえるタイプの人
- 隠れた名曲を楽しみたい人
こんな人は避けた方がいいかも…(注意点)
- 非常識な振舞いにイライラしちゃう人
- 何事にも理由や動機が必要だと考える人
- 恋愛要素は皆無
印象深いセリフ・歌詞
Most everyone’s mad here.
ここじゃみんなが、ヘンテコなのさ。
by チェシャ猫
個人的な一押しポイントと感想(内容バレあり)
- 世界観の表現がすごい
- キャラクターの豊富さ
- 幼少期の微かな記憶がくすぐられる
原作はルイス・キャロル作の児童文学作品で、
ウォルト・ディズニー氏はこの作品の制作こそが長年の夢だったようです!(Disney+でみられる特典映像「カギ穴の向こうへ」より)
キャラクターは皆かわいらしく、かつ一度見れば忘れられない印象的な名デザイン揃いですね!
私はお花たち、バターフライ、いもむし、チェシャ猫のデザインが特に好きです。
挿入歌もかなり豊富で、一度聴いたら深層心理へ刻み込まれます。
花園の「きらめく昼下がり」や、チェシャ猫のテーマ曲や、「誕生日じゃない日の歌」、
「バラを赤く塗ろう」など、見るまで忘れていたのに、少し聞いただけで一気に記憶がよみがえりました。
内容は正直「わけがわからないよ!」。起こったことの意味を深く考えてはいけない作品ですね。
高熱のときにうなされて見る悪夢に似ています。
一生懸命走るのだけれど、全く前に進めないあの感覚。
子供の時に時々感じた、得体のしれない不気味さや怖さ、不満感もうっすら思い出しましたね。
押し入れの暗がりの怖さとか、
大人達に一生懸命に説明しているのにまともに取り合ってもらえず不満に思ったりとか、
良かれと思ってしたことを説明もなく怒鳴られ罰せられる不条理感とか。
大きくなってからは忘れていた、そんなささやかな記憶がよみがえりましたね。
ルイス・キャロルとウォルト・ディズニーはいい歳したおじさんなのに、
よく子供心をこんなに解像度高く表現できたものだな…と感心してしまいますね。
まとめ
ウォルト・ディズニー氏の大本命であるこの作品。
「かわいくて不気味」の原点にして頂点を誇ります。
考えるな!感じろ!!
シュールなのが好きな人も是非いちどお試しを!