この記事は
- ディズニー長編作品でどれを見ようか迷っている人
- 古めの作品でハズレを引きたくない人
という方へ向けた、古いディズニーアニメ版ピーターパンの紹介と向き不向きの目安、個人的な一押しポイントを示したものです。
この作品を一言で表すと
子供の時にだけ見られる夢の尊さ
ですかね。
簡易なあらすじ(内容バレなし)
1953年公開のアニメ作品。81分間。
ロンドンに住む3姉弟(ウェンディ、ジョン、マイケル)は、夢の国ネバーランドへの想像を膨らませ、毎晩お話やチャンバラに勤しむ普通の子供たちだ。
ある晩、子供達の憧れ、ピーター・パンが寝室に現れ、3人をネバーランドへ誘う。
3人はロンドンの夜空へ飛び立ち、冒険の旅へ出発するのだった…
こんな人に見てほしい!
- 空を飛ぶ夢を持っている/持っていた人
- ファンタジー好きな人
- 冒険物語が好きな人
こんな人は避けた方がいいかも…(注意点)
- 勧善懲悪を見たい人(ピーターパンとフック船長の争いは、お互い様感がある)
- 優しい人物をみたい人
- ネイティブアメリカンへの偏見描写があるので子供に見せるときは補足が必要か
印象深いセリフ・歌詞
Ah, yes, a jealous female can be tricked into anything.
嫉妬に燃えた女をだますなら朝飯前。
by フック船長
個人的な一押しポイントと感想(内容バレあり)
- 最初の飛行シーン
- ウェンディは歌が滅茶苦茶うまい
- ウェンディの立場の絶妙さ
- 自宅に帰ってからエンディングまでの描写
子供時代だけに許された夢と冒険の尊さがとても巧みに描かれた作品です!
空を飛べるようになって、ネバーランドで冒険するという夢山盛り!時計塔での飛行シーンは子供の時からの憧れですね。
登場人物に優しい性格の人はほとんど出てこないのも印象的でした。ピーターパンやロストボーイズ達は純粋であり、かなり殺意高めです。その場のノリでフック船長を殺そうとします。フック船長の方も、左手を切られた恨みがあるので殺意が強いです。妖精のティンカーベルは、嫉妬深すぎでウェンディをすぐ殺そうとします。子供ならではの残虐性を示唆しているのでしょうか?
ヴィラン認定されているのはフック船長だけですが、正直お互い様感が強いですね…笑
今回気がついたことと言えば、ウェンディの歌唱力の高さです。
後半に歌唱シーンがあるのですが、英語版も日本語版も素晴らしいです。プリンセスもびっくりのハイレベルさで、必見ですね。
あと、内容でいえばウェンディの立場は絶妙だと感心してしまいました。
物語の冒頭でウェンディは、パパから「明日から子供部屋から出ろ」、つまり、「明日からお前は大人だ」と認定されています。他の弟たちやロストボーイズやピーターパンはキッパリと子供なのに、ウェンディだけが境界線にいて戸惑っているのですね。
ネバーランドでも、子供達の暴走を止めようとしたり、節度のある振舞いでピーターパンの興を削いだりしています。
最終的にはロンドンの自宅へ帰り、大人になることを選択するウェンディ。
いつまでも子供で自由に夢を見ていたい。でもそれは叶わず、子供はいつしか夢を忘れ、ピーターパンとは決別する定めにあるのですね。ほんの一時しか許されない夢だからこそ尊いということでしょうか。
しかし、最後の最後に現実主義者のパパがピーターパンの船を目にする描写には、救われた気持ちになりました。どんな擦れた大人の中にも、きっと子供の時にみた夢の欠片は残っているのですね。とても良いエンディングだと思いました。
まとめ
空を飛ぶ夢は多くの人が抱いたことがあるでしょう。
そんな憧れを思い出すことができます。是非一度お試しを!