ペリ(Perri)の紹介と感想

ちいかわ風バンビ

あらすじ(内容バレなし)

1957年公開の実写作品。74分間。ウォルト・ディズニー・プロダクション制作。

ジャンルはファンタジー。

「Die jogend des eichornchens Perri」という小説をベースに、ドキュメンタリー映像を編集し、アニメーションで補完した珍しい作品。

森にペリという名前のかわいいリスの赤ちゃんが生まれる。

彼女は森の恵みと母親の愛情を一身に受けてスクスクと成長する…というわけにはいかず、

生まれてすぐに様々な生命の危機に直面する。

Wikipediaにあらすじが載っていないので、下に記載しておきます。

こんな人に見てほしい!

  • モフモフの動物の赤ちゃんが沢山見たい人
  • リアルなハラハラ感を味わいたい人

こんな人は避けた方がいいかも…(注意点)

  • ドキュメンタリーが見たい人(ゴリゴリのファンタジーです)
  • 弱肉強食でシビアな世界観が辛い人

あらすじ(内容バレあり)

春。森に新しい命が誕生した。

ペリという女の子のリス、そしてその兄弟達である。

ある日、天敵のテンが巣を強襲する。

異変に気が付いた父親は、恐怖を超える本能でテンと戦い、命を落とした。

テンが父親の肉を自宅に持ち帰っている隙に、母親は大急ぎで子供達を違う場所へ移動させる。

しかし、ペリの移動にもたついている間にテンが戻ってきて、あっさり見つかってしまった。

絶体絶命のその時、テンの子供が親に助けを呼ぶ声が聞こえてきた。

テンの自宅が、アライグマに攻撃されている!

テンは自分の子供を守るために狩りを中断して自宅へ走るのだった。

リスにとっての天敵のテンもまた、別の敵に襲われる立場でもあるのだ。

ウサギを狩ったキツネをさらにヤマネコが襲い、獲物を奪うことは日常茶飯事。

ちょっとした運命の悪戯であっさり死んだり、逆に生き延びることもある。

のどかに見える森は、常に死と隣り合わせの修羅場なのだ…

夏になると、動物の赤ちゃんたちは生きるための様々な訓練を受け、だんだん独立心が育っていく。

ある夏の日、宙を華麗に舞うムササビの姿に感銘を受けたペリは、真似して飛んでみた。

当然、リスはムササビのようには飛べないので、ペリは地面に墜落。

幸い無傷だったが、地上は天敵でいっぱい。早速テンとヤマネコに見つかってしまった。

ペリは慌てて自分の家に駆け戻ったが、そこには破壊されつくした自宅の残骸があるだけで、

母親も兄弟も何者かにやられた後だった。

家も家族も失い、天敵に追い詰められたペリに救いの手が差し伸べられる。

ご近所さんのポロという雄のリスだ。

勇敢なポロは、咄嗟の機転で天敵を出し抜き、ペリを窮地から救いだした。

ポロのお陰で命を長らえたペリは、一人で生きるための新しい巣をポロの縄張りの隣に設け、ようやく一息つくのだった。

その後何度も死線をかいくぐり、かろうじて生き延びたペリは長い冬を経て再び春を迎える。

春は恋の季節。ペリはポロの所へ向かい、魅力を振りまく。

恋が実りそうになったその時、春の雷が森に落ちて山火事が発生する。

逃げ惑う森の生き物たちの混乱で、二人は離れ離れになってしまった。

ペリは川へ飛び込み、ポロは木の根元の火が届かない地下空間へ身を隠して難を逃れる。

やがて春の雨が山火事を鎮め、二人は奇跡的に生き延びて晴れて恋人になるのだった。

印象深いセリフ・歌詞

The sapsucker feeds her young on grubs and worms,

and her daily round, she demonstrates how life or death will sometime turn upon the merest quirk of fate.

キツツキは昆虫の幼虫やいもむしを赤ん坊の餌にします。

キツツキが毎日餌を探し歩くとき、生と死がちょっとした運命の気まぐれで左右されることを見せてくれます。

by ナレーション

個人的な一押しポイントと感想(内容バレあり)

  • モフモフでかわいい動物達
  • かわいい見た目で世界観が進撃の巨人並にシビアなところ
  • 火事のシーンには、とある疑念が湧く

とても珍しい作品でしたね。

実写の野生動物の映画はドキュメンタリー一択かと思っていましたが、これはファンタジーでした。

しかも、どちらかというとダーク寄りの。

画像だけならば、緑豊かな森に綺麗な花、モフモフふわふわの動物が沢山いて、バンビそっくりです。

キラキラ効果を足したり、音楽もポップでディズニーの世界観そのものです。

しかし、実写なだけあってアニメ作品のバンビより圧倒的に自然の厳しさを見せつけてきます。

グロい描写は流石にほとんどありませんが、弱肉強食をこれでもかと強調する世界は、何となく「進撃の巨人」味を感じましたね。

いや、かわいい絵でえぐいのなら、「ちいかわ」の世界の方が近いでしょうか?

なかなかギャップが大きくて面白い作品でした。

ちょっと気になったのが、このストーリーをどういう風に組み立てたのか?という点です。

当時は勿論CG技術は存在せず、本物の野生動物を地道に撮るしかありません。

映像をカットして時系列を動かして切り貼りすればクリアできる場面が多かったですが、ラストの火事のシーンはそれができないのではないかと。

リスの住処の近くに雷が偶然落ちて、偶然山火事が起きるまでじっと待っていたのでしょうか?

そんな事が可能なのでしょうか?

まさか…山火事は、撮影のためにわざと…なんてことは…という疑念がよぎりました。

ハハッ、まさかね。

まとめ

古い実写の作品ですが、ディズニーの世界観をたっぷり堪能できてハラハラもできる隠れた名作だと思います。

撮影方法など深く考えず、純粋に楽しく見て下さい!

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