四つの願い(Darby O’Gill and the Little People)の紹介と感想

スコットランドの田園風景

初代ジェームズ・ボンドのかっこよさは伊達じゃない

あらすじ(内容バレなし)

1959年公開の実写作品。90分間。ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ制作。

ジャンルはファンタジー。

とある農場に、管理人を務めるダービーという高齢男性とケイティという一人娘が住んでいた。

ダービーは仕事をさぼり町の酒場で皆とのおしゃべりを楽しむ日々を送っていたが、

ある日、雇い主から引退勧告を受けてしまった。

雇い主はマイケルという若者を後任に命じ、ダービーには2週間後には引っ越すように命じる。

突然の命令にダービーは困惑し、引っ越しの件を娘に伝えられず、悶々とする。

夜、密猟者の見回りに独り出かけたダービーは、妖精達の住む古井戸の底に迷い込む。

妖精達の頭領であるブライアン王は、ダービーを死ぬまで閉じ込めると無邪気に言い放つ。

閉じ込められれば、引っ越さなくて済むんだぞ☆というのがブライアン王の主張だ。

悪霊のボスも兼ねる妖精族の倫理観は、人間のものと違うのだ…

しかし、実はダービーはかなり悪知恵が働く男であった。

脱出を目論むダービーとブライアン王の裏の掻き合いが始まる…

こんな人に見てほしい!

  • ショーン・コネリーのファン
  • 悪知恵比べのような話が好きな人
  • ハッピーエンドが好きな人

こんな人は避けた方がいいかも…(注意点)

  • ホラー耐性が全くない人
  • 派手なアクションは控えめ
  • ドロドロした人間関係を眺めたい人
  • 日本語字幕はない(吹き替えはあります)

印象深いセリフ

…He told me there was only one man in the town who was happy altogether…the village idiot.

幸せしか味わわずにいると人間ってモンは、だめになる。

by ダービー

個人的な一押しポイントと感想(内容バレあり)

  • マイケルがやたらとかっこいい
  • ケイティが強気女子でかわいい
  • 敵でも味方でもない絶妙な人間関係の描写が上手(親子関係、マイケルとケイティ、ダービーと妖精王)

なんかものすごくカッコよくて声のいい男性が出てきたなあと思っていたら…

初代ジェームズ・ボンドの人でした!

そりゃあカッコいいわけだ…

今まで映画をほとんど見てこず、俳優さんの名前と顔に明るくないもので、恥ずかしい限りです。

007でブレイクする少し前の新人なショーン・コネリーさんを堪能できるという点だけで、

この作品を見る価値が充分にあると思います。

ヒロインのケイティという一人娘も、フレッシュで強気で実にかわいいです。

 

肝心のお話の内容も良かったです。

派手なアクションは控えめですが、一言で言い表せない人間関係の描写が実に丁寧で良いです。

しかも、いずれも良い人間関係の方で、実に爽やかです。

困った親父だけど愛情をもっている娘、お互いに惹かれあうけれども怪しんでもいるという男女関係。

普段は奔放だけれど娘の危機には自分の命を一切ためらわずに差し出す父親…

一番いいなと思ったのは、ダービー爺と妖精王との関係性ですね。

ダービーは仕事はさぼるし、欲は人並みにあり、悪知恵が働くという曲者。

妖精王はそもそも人間ではないので人間の倫理観が通じず、悪戯というにはキツすぎる行動をとってきます。

ふたりの化かしあいがこの物語の主軸で、お互いに対する思いやりの気持ちは一切ありません。

暴力以外のあらゆる手段で徹底的にやりあいます。

それでいてお互いの悪知恵の実力を認め合っており、化かしあいをどこかで楽しんでいるというのが良い関係性です。

物語の最後に、妖精王はダービーの命を救うことになりますが、

妖精王自体には命を救いたいなどという優しい気持ちは一切なく、

あくまでもダービーを出し抜くことに全集中した結果に過ぎないというところが一貫していてよかったですね!

 

注意点は、最後の方に軽くお化けの描写があるので、本当にホラーがダメな人は注意かもしれません。

あとは、基本的に前向きな人間関係の描写が目立つ作品ですので、不倫や裏切りや嫉妬等の愛憎入り混じる作品を見たい人には物足りない可能性がありますかね。

まとめ

ショーン・コネリー氏の新人時代目当てで見るだけでも良いと思いますが、

お話の内容も丁寧で良い作品だと思います!是非いちどご覧下さい!

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