ポップな音楽と絵で紡がれる7つの物語
So come and sing a song. It’s melody time.
口ずさみましょう、そう、メロディタイム。
by オープニング曲歌詞より
あらすじ
1948年公開のアニメーション+実写作品。76分間。
軽快な音楽にのせて語られる7つのお話からなるオムニバス作品。
登場する作品のお題目
- 冬の出来事
- クマンバチ・ブギ
- リンゴ作りのジョニー
- 小さな引き船
- 丘の上の一本の木
- サンバは楽し
- 青い月影
こんな人に見てほしい!
- 1948年以前の作品と少し違った絵柄を楽しみたい人
- 細切れにして見たい人
- ポップな音楽を楽しみたい人
- ドナルド、ホセ・キャリオカ、アラクアンのファン
こんな人は避けた方がいいかも…
- ほろ苦い結末を見たくない人
- 長時間の物語をしっかり楽しみたい人
- 3人の騎士仲間なのにパンチートは出てこない
個人的な一押しポイントと感想(内容バレあり)
- 独特なタッチの絵(特に冬の出来事)
- ジャズとサンバへの熱い信頼感と安定感
- アラクアン君は準レギュラー枠だったのかという気づき
- 「リンゴ作りのジョニー」「青い月影」は短編には珍しいバッドエンド寄りの顛末でちょっとしんみりする
ここまで古い長編から順番に見てきたのですが、この作品は少し絵柄が変わっている気がします。
特にオープニングと「冬の出来事」でそれが目立っていたと思います。
あんな感じの名画をどこかで見たような気がして、調べたんですが題名が分かりませんでした…。
絵柄の好みは人によって異なると思いますが、あの絵は味があって個人的にはいいと思いましたね。
ちなみに音楽は全部、ジャズだったりポップな歌だったりのオリジナルのようです。
1940年代のディズニー長編はラテンアメリカ寄りの作品を重点的に作成しているためかは分かりませんが、サンバとその演出には最早安定感と貫禄すら漂っていましたね。
「サンバは楽し」には最早おなじみのドナルドとホセ・キャリオカの他、野鳥?のアラクアンが2回目の登場を果たしています。
アラクアンの初登場作品は前作品の「3人の騎士」なのですが、セリフがないため、てっきり賑やかしのゲストかと思っていたのですが、結構ちゃんと役割があって準レギュラーでした。ちょっとだけ未来の作品を覗いたところ、スピンオフの3人の騎士アニメシリーズにもちゃんとレギュラーで登場していますし、他の短編作品にも時々登場しているようです!!アラクアン、知らなくてごめんな…
他の作品の内容についてですが、バッドエンド寄りの顛末を迎えるお話が2つあるのが新鮮でしたね。
胸糞悪いというものではなく、「彼は死んで星になりました。私たちの知るあの美しい星座は、彼の悲しみの涙なのです」といった感じの神話的なお話ですね。ほろ苦い気持ちが味わえますので、嫌いでない人は一度見てみて下さい!